簡易浴槽

空気で膨らませるなどして持ち運べる浴槽で、浴室まで行けない人が居室で入浴できます。

簡易浴槽が要るのはこんなとき

浴室まで行けなくなったが、湯船には浸かりたい、というときに使います。居間や寝室に持ち込んで、そこで入浴します。

家の浴室が狭くて、介助する人が一緒に入れないという家でも使えます。広いところへ運べば、二人がかりで支えられます。

訪問入浴の事業所を呼ぶという方法もあります。どちらが合うかは、介助できる家族がいるかどうかで変わるので、両方を比べてから決めてください。

浴室までの廊下が狭くて車いすが入らない、脱衣所に暖房が無くて冬は危ない。浴室そのものではなく、そこまでの道が理由で入れなくなっている家があります。その場合は、居室で湯につかる形が現実的です。

借りるものか、買うものか

介護保険で買うもの(特定福祉用具販売)です。

制度の上での品目名は「簡易浴槽」です。事業所のカタログやケアプランには この名前で載るので、見積書と突き合わせるときの手がかりになります。

使える要介護度

要支援1から要介護5まで、認定を受けていれば借りられます。

要介護度は市区町村の認定で決まります。今の区分が分からないときは、 介護保険被保険者証か、担当のケアマネジャーに確かめてください。

この品目に含まれるもの

告示で「簡易浴槽」として扱われるのは、次のようなものです。 同じ名前で売られていても、この範囲から外れると介護保険は使えません。

  • 空気式浴槽
  • 折りたたみ式浴槽
  • 給湯・排水のための設備

簡易浴槽の料金の目安

買うときの額はおよそ5万円〜15万円(1割負担なら5,000円〜1万5,000円)です。

特定福祉用具販売の枠は、4月から翌年3月までの1年で10万円です。この枠のなかで、かかった額の1割(所得により2割・3割)を払います。指定を受けた事業所から買わないと介護保険は使えません。

ここに書いた額は目安です。実際の額は機種と事業所によって変わり、負担の割合も所得によって1割・2割・3割と違います。契約の前に必ず見積もりで確かめてください。

簡易浴槽を選ぶときに見るところ

浴室まで行けない人が、居室で湯につかるための浴槽

空気で膨らませる型や折りたためる型があり、使わないときは片付けられます。訪問入浴介護と違い、湯を入れて介助するのは家族です。

給湯と排水をどうするかが最大の問題になります。ホースを引ける場所か、水を捨てられる場所が近いかを先に確かめます。

湯を入れる・抜く手間を続けられるか

一回の入浴で運ぶ湯の量は相当なものになります。ポンプの付いたものを選ぶかどうかで、続けられるかが変わります。

週に何回入れるかを現実的に見込んでから買います。訪問入浴介護を頼むほうが、結果として長く続く場合もあります。

広げる場所と、片付ける場所の両方が要る

使うときは畳一枚ぶんほどの場所を取ります。そのうえで、周りに介助する人が立てる幅と、湯を運ぶ通り道が要ります。置ければよいというものではありません。

使わないときにどこへしまうかを決めていないと、居間に出しっぱなしになります。折りたたんだ大きさを、買う前に確かめてください。

床が濡れることは避けられません。下に敷くものを用意しておくと、片付けが早くなり、続けられます。

誰が組み立てて、誰が片付けるのか

広げて、湯を入れて、入って、抜いて、乾かして、片付ける。この一連を毎回やることになります。介助する人が一人なら、続けられるかどうかを先に見積もってください。

週に一度でも続かないなら、訪問入浴介護のほうが向きます。あちらは事業所が車で湯船ごと来て、職員が全部やります。費用は介護保険の枠から出ます。比べてから決めてください。

簡易浴槽を使うときに気をつけること

お湯を張ると相当な重さになります。置く場所の床が耐えられるか、マンションなら階下への響きも含めて考えます。

給湯と排水をどうするかを先に決めておかないと、当日になって湯を運ぶことになります。ホースを引ける場所かどうかを確かめてください。

出入りのときがいちばん危ない場面です。縁をまたぐ動作が要るので、手すりや介助する人の位置を決めてから始めます。

湯を張ると、想像よりはるかに重くなります。床が抜けることはまずありませんが、畳の上では跡が残ります。置く場所の床が水に耐えられるか、下に敷くものが要るかを先に確かめてください。

介護保険を使わずに買うとき

買う品目で、年間10万円の枠を使います。ただし品物そのものの額が大きく、枠に収まらないことがあります。ほかに買う予定のものと合わせて計算してください。

使う回数が少ないなら、訪問入浴介護というサービスを使うほうが安く済むことがあります。買う前に、月に何回入るのかを数えてみてください。

値段が大きいぶん、いったん全額を払う形だと十数万円を先に出すことになります。市区町村に受領委任払いの登録を出している事業所から買えば最初から1割で済みます。買う先を決める前に、その事業所が登録しているかを尋ねてください。

簡易浴槽を使い終わったら

買ったものなので自分で捨てます。空気を抜いたり折りたたんだりすれば小さくなりますが、材質と大きさから粗大ごみになるのが普通です。

ポンプが付いている型は、機械の部分だけ別の分別になることがあります。捨てる前に、外せる部品を確かめてください。

簡易浴槽のよくある質問

訪問入浴介護とどちらが良いですか。

簡易浴槽は買えばいつでも使えますが、湯の準備と後片付けを家族がします。訪問入浴介護は事業所が浴槽を持ち込んで職員が入れますが、日時が決まっています。家に介助できる人がいるかどうかで決まります。

お湯はどうやって入れるのですか。

給湯器からホースで引くのが一般的です。ポンプの付いた型なら、浴室や台所から送れます。届く距離にホースを引けるかを、買う前に必ず確かめてください。

介護保険で借りることはできますか。

簡易浴槽は借りる品目ではなく、買う品目です。年間10万円の枠から1割を払います。指定を受けた事業所から買わないと介護保険は使えません。

どのくらいの広さが要りますか。

浴槽そのもので畳一枚ぶんほど、加えて介助する人が立つ幅と湯を運ぶ通り道が要ります。置ければ使えるというものではありません。

電気やお湯の設備は要りますか。

湯を運ぶか、給湯の設備をつなぐことになります。台所や風呂場からホースを引ける距離かどうかで、置ける場所が決まります。買う前に事業所に見てもらってください。

簡易浴槽と一緒に使うことが多い品目

この品目の解説

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