外出を知らせる機器

玄関やベッドから離れたことを家族へ知らせ、外に出たまま戻れなくなることを防ぐ機器です。

外出を知らせる機器が要るのはこんなとき

夜中に一人で外へ出てしまい、家族が眠れなくなっている、という段階で使います。玄関やベッドのそばに置いて、動いたことを家族の側へ知らせます。

外へ出るところまで行かなくても、夜中に一人でトイレへ立って転ぶ、という心配のほうが先に来ることがあります。ベッドから足を下ろした時点で分かる型なら、間に合ううちに行けます。

見張るための道具ではなく、家族が眠るための道具として考えると選びやすくなります。四六時中そばにいなくてよくなることで、介護を続けられる期間が延びます。

一度でも家から出て行って探し回った経験があると、家族は夜に眠れなくなります。機器を入れる目的は、本人を閉じ込めることではなく、介護している人がまた眠れるようになることです。

借りるものか、買うものか

介護保険で借りるもの(福祉用具貸与)です。

制度の上での品目名は「認知症老人徘徊感知機器」です。事業所のカタログやケアプランには この名前で載るので、見積書と突き合わせるときの手がかりになります。

使える要介護度

要支援1・2と要介護1の人は、原則として介護保険では借りられません。ただし体の状態によっては例外として認められる道があります。

要介護度は市区町村の認定で決まります。今の区分が分からないときは、 介護保険被保険者証か、担当のケアマネジャーに確かめてください。

この品目に含まれるもの

告示で「認知症老人徘徊感知機器」として扱われるのは、次のようなものです。 同じ名前で売られていても、この範囲から外れると介護保険は使えません。

  • マットセンサー
  • 赤外線センサー
  • 玄関の開閉センサー
  • 離床センサー

外出を知らせる機器の料金の目安

借りるときの1か月の額は1割負担でひと月およそ500円〜1,000円です。

福祉用具貸与には品目ごとに上限価格が決められていて、事業所はその範囲で額を決めています。同じ品物でも事業所によって額が違うので、見比べる値打ちがあります。

ここに書いた額は目安です。実際の額は機種と事業所によって変わり、負担の割合も所得によって1割・2割・3割と違います。契約の前に必ず見積もりで確かめてください。

外出を知らせる機器を選ぶときに見るところ

知らせる相手と知らせ方を先に決める

センサーが反応しても、気づく人がいなければ意味がありません。同じ家にいる家族に音で知らせるのか、離れて住む家族の携帯に送るのかで、選ぶ機器が変わります。

夜だけ鳴らしたい、日中は切っておきたい、という使い方ができるかも確かめておきます。鳴りすぎる機器は、そのうち電源を切られます。

置く場所は玄関だけとは限らない

出ていく道が玄関だけとは限りません。掃き出し窓や勝手口から出る人もいます。どこから出たのかが分かっているなら、そこに置きます。

ベッドから起き上がった時点で知りたいなら、離床センサーをベッドの下や足元のマットに敷きます。玄関で気づくより早く動けます。

見張るための機械にしない

本人からすれば、動くたびに音が鳴る家は落ち着かない場所です。目的は行動を止めることではなく、出ていったまま戻れなくなることを防ぐことです。

家族が眠れるようになることも大きな効き目です。夜に一度も起きずに済む日ができるだけで、介護は続けやすくなります。

市区町村の取り組みと、あわせて考える

外へ出て行ったときに備えて、地域で探すしくみを持っている市区町村があります。あらかじめ登録しておく制度や、位置が分かる機器を貸し出しているところもあります。

介護保険の品目とは別のしくみなので、両方を使えます。何があるかは地域によってまったく違うので、地域包括支援センターに聞いてください。

外出を知らせる機器を使うときに気をつけること

本人に無断で取り付けると、見られていることに気づいたときの傷が深くなります。どういうもので、なぜ置くのかを本人に話してから置いてください。

知らせが多すぎると、家族が反応しなくなります。設定を細かくして、本当に知りたい動きだけを拾うようにします。

電池で動く型は、切れたときに何も起きません。切れたことに気づけないのがこの道具のこわいところなので、電池の残りを知らせる仕組みがあるかを確かめます。

知らせが鳴っても、駆けつけられる人がいなければ意味がありません。夜間に誰が起きるのか、その人が翌日も働けるのかまで含めて考えてください。機器だけを入れて、介護する人の負担が増える形になっている家庭があります。

介護保険を使わずに借りるとき

要支援と要介護1は原則として対象外です。ただし夜中に一人で外へ出た実績があるなら、例外として認められる道があります。あきらめる前に市区町村へ相談してもらってください。

市販の見守りカメラや人感センサーで代わりにすることもできますが、介護保険で借りられる機器は、知らせ先の設定や取り付けまで事業所が見てくれます。自分で設定できるかどうかも選ぶときの分かれ目になります。

外出を知らせる機器を使い終わったら

返すと、設定を消したうえで点検され、次の人へ回ります。家族の連絡先を登録している型は、消してもらったことをその場で確かめてください。

自費で買った機器は、電池や通信の部品を含むので、燃えないごみでは出せないことがあります。小型家電の回収箱に入れられる市区町村もあるので、案内を見てから捨ててください。

外出を知らせる機器のよくある質問

見守りカメラも介護保険の対象ですか。

離れたことを知らせる働きを持つものが対象です。映像を見るためだけのカメラは、福祉用具の品目に入っていません。

工事は必要ですか。

多くは置くだけ・貼るだけで使えます。玄関のドアに付ける型も、跡の残らない方法で取り付けられるものがあります。

カメラで家の中を映すものですか。

介護保険で借りられるのは、玄関やベッドのそばの動きを知らせる機器です。家の中を映し続けるカメラは対象になりません。

本人に嫌がられたらどうすればよいですか。

無断で置くと、気づいたときの傷が深くなります。何のために置くのかを話し、置く場所を一緒に決めてください。玄関だけに絞る、夜だけ動かす、といった折り合いの付け方があります。

要介護1ですが借りられますか。

原則として対象外の品目です。ただし外へ出て行くことが実際に起きているなら、例外として扱われる道があります。判断するのは市区町村なので、ケアマネジャーを通じて確認を取ってください。

外出を知らせる機器と一緒に使うことが多い品目

この品目の解説

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