排泄予測支援機器
膀胱にたまった尿の量を体の外から見て、トイレに行く頃合いを知らせる機器です。
排泄予測支援機器が要るのはこんなとき
本人が尿意を伝えられなくなり、気づいたときには濡れている、という段階で使います。おなかに当てた機器が膀胱のふくらみを測り、そろそろだと知らせます。
声をかけてトイレへ誘うタイミングが分からない、という介助する側の困りごとに効きます。当てずっぽうで何度も誘うと、本人にとっては急かされ続けることになります。
おむつに頼る前の段階で使うと、トイレで排尿する習慣を保てることがあります。習慣が残っているかどうかは、その後の暮らし方に大きく効きます。
おむつに頼り始める手前の段階で、いちばん効きます。すでに常時おむつを使っている人に入れても、変わることは多くありません。トイレへ行けるのに間に合わない、という時期に使うものです。
借りるものか、買うものか
介護保険で買うもの(特定福祉用具販売)です。
制度の上での品目名は「排泄予測支援機器」です。事業所のカタログやケアプランには この名前で載るので、見積書と突き合わせるときの手がかりになります。
使える要介護度
要支援1から要介護5まで、認定を受けていれば借りられます。
要介護度は市区町村の認定で決まります。今の区分が分からないときは、 介護保険被保険者証か、担当のケアマネジャーに確かめてください。
この品目に含まれるもの
告示で「排泄予測支援機器」として扱われるのは、次のようなものです。 同じ名前で売られていても、この範囲から外れると介護保険は使えません。
- 超音波で膀胱の状態を測る機器
- 本体と通知用の端末
排泄予測支援機器の料金の目安
買うときの額はおよそ5万円〜10万円(1割負担なら5,000円〜1万円)です。
特定福祉用具販売の枠は、4月から翌年3月までの1年で10万円です。この枠のなかで、かかった額の1割(所得により2割・3割)を払います。指定を受けた事業所から買わないと介護保険は使えません。
ここに書いた額は目安です。実際の額は機種と事業所によって変わり、負担の割合も所得によって1割・2割・3割と違います。契約の前に必ず見積もりで確かめてください。
排泄予測支援機器を選ぶときに見るところ
尿意が分かりにくくなった人のための機器
下腹部に当てたセンサーが膀胱にたまった量を測り、頃合いを知らせます。尿意を感じにくくなった人が、間に合ううちにトイレへ行くための道具です。
おむつを外していく手がかりにもなります。時間を決めて誘うのではなく、たまった頃合いで誘えるようになるためです。
向く人と向かない人がはっきり分かれる
自分で歩いてトイレに行ける、あるいは誘えば行ける人に効きます。すでに移動ができない状態では、知らせても行き先がありません。
お腹まわりの厚みや姿勢によって、うまく測れないことがあります。買う前に試せるかを確かめてください。
知らせを受け取るのは誰かを決めてから買う
合図はスマートフォンや専用の受信機に届きます。受け取る人が家にいないと意味がないので、日中に誰がいるのかを先に考えます。
離れて暮らす家族の端末にも届く型があります。その場合、通信の契約が別に要ることがあるので、月々かかる額まで含めて見積もってください。
記録が残る型なら、何時ごろに出ることが多いかが分かります。数週間ぶんの記録がたまると、誘う時間そのものを決められるようになります。
本人が受け入れられるかを、先に確かめる
体に当てて使う機器なので、本人が嫌がると続きません。装着しているという意識が負担になる人もいます。
買ってしまうと返せません。試せる機会があるかを、事業所か市区町村の展示場に聞いてください。合う人には大きく効き、合わない人にはまったく続かない、差の大きい品目です。
排泄予測支援機器を使うときに気をつけること
知らせるのは膀胱のふくらみ具合であって、出る時刻ではありません。合図が出てからどれくらいで実際に出るかは人によって違うので、しばらく記録を取って感覚をつかみます。
当てる位置がずれると測れません。毎回同じ位置に当てられるよう、印を付けておくと安定します。
便については分かりません。尿だけの道具だということを、家族の間で共有しておいてください。
知らせが出てから間に合うかどうかは、トイレまでの距離で決まります。機器を入れる前に、寝床から便座まで何歩かを数えてください。遠いなら、先に腰掛便座を近くに置くほうが効きます。
介護保険を使わずに買うとき
介護保険で買える品目ですが、要支援と要介護1では対象にならないことがあります。市区町村によって扱いが違うので、担当のケアマネジャーに確かめてもらってください。
自費で買うと数万円かかり、月々の利用料がかかる型もあります。買い切りなのか、続けて費用がかかるのかを見積もりで分けて出してもらいます。
10万円近い機器なので、いったん全額を払う形だと手元から出る額が大きくなります。市区町村に受領委任払いの登録を出している事業所から買えば最初から1万円ほどで済みます。事業所によって分かれるので、買う前に尋ねてください。
排泄予測支援機器を使い終わったら
買ったものなので手元に残ります。電池や通信の部品を含むので、燃えないごみでは出せないことがあります。小型家電の回収箱に入れられる市区町村もあります。
使うのをやめるときは、登録した情報を消してから手放します。家族の連絡先や記録が残ったままになっていないかを確かめてください。
排泄予測支援機器のよくある質問
これは借りられますか。
借りられません。肌に触れる機器なので特定福祉用具販売の扱いになり、購入になります。
介護保険が使えるのは誰ですか。
排尿の感覚が弱くなっていて、機器を使うことで自分でトイレに行ける見込みがある人が対象です。判断にはケアマネジャーと福祉用具専門相談員が関わります。
便が出るタイミングも分かりますか。
分かりません。膀胱にたまった尿の量を測る機器なので、尿だけが対象です。
つけっぱなしにして痛くありませんか。
下腹部に貼るか当てるだけなので痛みはありませんが、皮膚が弱い人はかぶれることがあります。貼る位置を少しずつずらして使ってください。
夜も使えますか。
使えます。ただし知らせに気づいて起きる人が要ります。誰が受け取るのかを決めてから買ってください。
排泄予測支援機器と一緒に使うことが多い品目
この品目の解説
扱っている事業所を地域から探す
排泄予測支援機器を買うには、 都道府県の指定を受けた特定福祉用具販売の事業所と契約します。全国で5,839件が特定福祉用具販売の指定を受けています。