歩行補助つえ

片手で体を支えて歩くための杖です。介護保険で扱うのは支点が複数あるものなどに限られます。

歩行補助つえが要るのはこんなとき

片側の足に力が入りにくい、あるいは片側の膝や股関節が痛む、というときに、反対の手で杖をついて体重を分けます。麻痺や痛みのある側と反対の手に持つのが基本です。

立ち止まったときにふらつく人には、先が4つに分かれた型が向きます。手を離しても倒れずに立っているので、玄関で靴を履くときなどに置き場所が要りません。

握力が落ちて杖を握り続けられないなら、腕を通して支える型があります。手のひらだけで支えずに済むので、長い距離を歩けるようになります。

借りるものか、買うものか

2024年4月から、借りるか買うかを選べるようになった品目です。どちらにするかはケアマネジャーや福祉用具専門相談員と相談して決めます。選べるのは松葉づえを除く単点杖と多点杖です。T字型の一本杖は、そもそも介護保険の対象になりません。

制度の上での品目名は「歩行補助つえ」です。事業所のカタログやケアプランには この名前で載るので、見積書と突き合わせるときの手がかりになります。

使える要介護度

要支援1から要介護5まで、認定を受けていれば借りられます。

要介護度は市区町村の認定で決まります。今の区分が分からないときは、 介護保険被保険者証か、担当のケアマネジャーに確かめてください。

この品目に含まれるもの

告示で「歩行補助つえ」として扱われるのは、次のようなものです。 同じ名前で売られていても、この範囲から外れると介護保険は使えません。

  • 松葉づえ
  • カナディアン・クラッチ
  • ロフストランド・クラッチ
  • 多点杖
  • プラットホームクラッチ

歩行補助つえの料金の目安

借りるときの1か月の額は1割負担でひと月およそ100円〜300円です。

買うときの額は多点杖などを買う場合はおよそ3,000円〜1万5,000円です。

福祉用具貸与には品目ごとに上限価格が決められていて、事業所はその範囲で額を決めています。同じ品物でも事業所によって額が違うので、見比べる値打ちがあります。

ここに書いた額は目安です。実際の額は機種と事業所によって変わり、負担の割合も所得によって1割・2割・3割と違います。契約の前に必ず見積もりで確かめてください。

歩行補助つえを選ぶときに見るところ

介護保険で扱う杖は限られている

対象になるのは、松葉づえ、カナディアン・クラッチ、ロフストランド・クラッチ、多点杖、プラットホームクラッチです。

よく売られているT字型の一本杖は含まれません。数千円で手に入るものなので、必要なら薬局やホームセンターで選ぶことになります。

支点が多いほど安定するが、そのぶん重くなる

先が4つに分かれた多点杖は、手を離しても倒れません。片側の脚に力が入らない人には心強い形です。

ただし重く、脚を置く場所も要るので、狭い家の中では取り回しにくくなります。屋内は一本杖、屋外は多点杖と使い分けることもあります。

長さは背筋を伸ばして合わせる

杖の高さは、まっすぐ立って腕を下ろしたときの手首の位置が目安です。曲がった姿勢のまま合わせると、その姿勢が固定されてしまいます。

合っていない杖は、体を支えるどころか転ぶきっかけになります。買ったあとで短く切ることはできても、伸ばすことはできません。

歩行補助つえを使うときに気をつけること

長さが合っていない杖は、かえって転ぶもとになります。まっすぐ立って腕を垂らしたとき、手首の高さに握りが来るくらいが目安です。長すぎると肩が上がり、短すぎると前かがみになります。

先のゴムは減ります。減ってつるつるになると、濡れた床で滑ります。半年に一度は先を見て、すり減っていたら替えます。

先が4つに分かれた型は、4本すべてが床に着いていないと意味がありません。傾いた場所や、じゅうたんの端では不安定になります。

介護保険を使わずに借りるとき

まっすぐな1本杖(T字杖)は介護保険の対象ではありません。ホームセンターや薬局で2千円から5千円ほどで売られています。日用品に近い扱いなので、自費で買うことになります。

4つに分かれた型や、腕を通す型は介護保険で借りられます。1本杖では足りないと感じているなら、買い替える前に借りられる型に当てはまらないかを相談してください。

歩行補助つえを使い終わったら

借りた杖は返して消毒され、先のゴムは新しいものに替えられてから次の人へ回ります。

自費で買った1本杖は、たいてい燃えないごみか小さな金属として出せます。長さがあるので、指定の袋に入らなければ粗大ごみです。使わなくなった杖を捨てずに置いておくと、いざというときに長さの合わないものを使ってしまうので、要らないものは早めに手放してください。

歩行補助つえのよくある質問

T字の杖はなぜ介護保険の対象外なのですか。

介護保険で扱う福祉用具は告示で決められていて、単純な一本杖はそこに含まれていません。安い値段で手に入ることが理由として説明されています。

杖は借りるのと買うのとどちらが良いですか。

2024年4月から、松葉づえを除く単点杖と多点杖は選べるようになりました。体の状態が落ち着いていて長く使うなら買う、変わりそうなら借りる、というのが目安になります。

松葉杖は介護保険で借りられますか。

借りられます。骨折のあとなど一時的に使う場面が多い品目です。長さの合わせ方が難しいので、渡されたまま使わず、必ず合わせてもらってください。

歩行補助つえと一緒に使うことが多い品目

この品目の解説

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