福祉用具の自己負担は1割か2割か3割か

介護保険とお金 / 2026-08-22 公開 / 2026-08-25 更新 / 約1,800字

介護保険の自己負担は全員が1割ではありません。所得によって2割や3割になる人がいます。福祉用具の月々の負担も割合に比例して変わるので、自分がどの区分かを確かめておいてください。

負担割合証に書いてある

介護保険負担割合証という薄い紙が、毎年7月ごろに市町村から届きます。ここに1割、2割、3割のいずれかが書かれていて、8月1日から翌年7月31日まで有効です。

この証書は事業所に見せる必要があります。 福祉用具貸与を申し込むときも、被保険者証と一緒に提示を求められます。届いたらなくさないように、被保険者証と同じ場所に置いてください。

割合は前年の所得で決まる

判定は、65歳以上の人の合計所得金額と、世帯の65歳以上の人の年金収入とその他の合計所得金額の合計で行われます。単身か複数世帯かでも基準が変わります。

前年の所得で決まるので、退職して収入が減った翌年に負担が下がる、という遅れが生じます。 逆に、土地を売るなど一度きりの所得があった翌年に上がることもあります。

負担割合おおよその目安
1割多くの人がここに入る
2割一定以上の所得がある65歳以上の人
3割現役並みの所得がある65歳以上の人

細かい基準額は制度改正で見直されることがあります。自分がどこに当たるかは、届いた負担割合証で確かめるのがいちばん確実です。40歳から64歳の人は全員1割です。

福祉用具の費用にどう効くか

介護ベッドの貸与料が月10,000円だとすると、1割の人は1,000円、2割の人は2,000円、3割の人は3,000円を払います。用具を3つ4つ借りている人では、この差が月に数千円になります。

特定福祉用具販売も同じです。10万円の用具を買った場合、戻ってくるのは1割負担の人なら9万円、3割負担の人なら7万円です。年間10万円の枠は負担割合にかかわらず10万円なので、3割の人ほど手元の負担が大きくなります。

負担が重くなったときの受け皿

1か月の自己負担が一定額を超えたときは、高額介護サービス費として超えた分が戻ってきます。医療費と合わせて高くなった場合には、高額医療・高額介護合算療養費という仕組みもあります。

どちらも申請が要ります。市町村から通知が来ることが多いのですが、来ないこともあるので、負担が重いと感じたら窓口で確かめてください。

証が届く時期と、有効期間

負担割合証は毎年送られてきます。有効期間は8月から翌年7月までが一般的です。

前年の所得をもとに決まるので、年度が替わると割合が動くことがあります。 去年1割だったから今年も1割、とは限りません。

8月に割合が上がると、その月の請求から変わります。 届いた証は必ず開いて、割合を見てください。

世帯の状況が変われば、割合も変わる

割合は本人の所得だけでなく、同じ世帯の65歳以上の人の所得も見て決まります。

同居していた家族が亡くなった、世帯を分けた、収入が変わった。こうしたときに割合が動きます。

世帯の変更があったときは、市区町村に届け出てください。 割合の判定に反映されます。

事業所に見せる場面

契約のとき、更新のとき、割合が変わったとき。そのつど提示を求められます。

見せないままだと、事業所は正しい額を請求できません。 あとから差額の精算になり、手間が増えます。

写しを渡しておくと、毎回出す手間が減ります。 事業所が扱いを決めているので、聞いてみてください。

割合が上がる年に備える

2割や3割になると、福祉用具の負担も倍や3倍になります。 借りている品目が多いほど、差が大きくなります。

負担が重くなったときは、高額介護サービス費で戻る場合があります。世帯の負担に上限があるためです。

割合が上がった年は、借りている一覧を見直す機会です。 使っていない用具がないかを、この時期に確かめてください。

世帯を分ければ負担割合は下がりますか。

判定は住民票上の世帯で行われるため、世帯分離によって結果が変わることはあります。ただし他の制度への影響もあるので、市町村の窓口で全体の影響を聞いてから判断してください。

年度の途中で割合が変わることはありますか。

所得の更正など特別な事情があれば変わることがあります。その場合は新しい負担割合証が届きます。

出典

制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。

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