介護保険のしくみを福祉用具の側から見る

介護保険とお金 / 2026-08-22 公開 / 2026-08-25 更新 / 約1,900字

福祉用具を借りるには介護保険の認定が要ります。制度の全体を細かく知る必要はありませんが、誰が使えて、費用がどう決まるのかだけは押さえておくと、あとの説明が通りやすくなります。

40歳から保険料を払い、65歳から使えるようになる

介護保険の被保険者は二つに分かれます。65歳以上が第1号被保険者、40歳から64歳までが第2号被保険者です。保険料は40歳になった月から払い始めます。

65歳以上の人は、原因を問わず、介護が必要と認められれば使えます。 転んで骨折した、加齢で足腰が弱った、認知症が進んだ、どれでも構いません。

40歳から64歳の人は条件が付きます。加齢に伴う16の特定疾病が原因で介護が必要になった場合に限られ、事故によるけがや、特定疾病以外の病気は対象になりません。

認定を受けて、はじめて福祉用具が借りられる

保険料を払っていても、それだけでは福祉用具は借りられません。市町村に申請して要支援または要介護の認定を受ける必要があります。認定は7段階で、要支援1・2と要介護1から5に分かれます。

認定の段階によって、使えるサービスの量と、借りられる福祉用具の範囲が変わります。 車いすや介護ベッドのように、要介護2以上を原則とする品目があるためです。

費用は9割などを保険が持つ

サービスを使ったときの費用は、所得に応じて1割から3割を利用者が払い、残りを保険が持ちます。福祉用具貸与も同じで、月々の貸与料のうち1割などを事業所に払う形です。

ただし保険が持つ範囲には上限があります。要介護度ごとに1か月あたりの区分支給限度基準額が決められていて、それを超えた分は全額が自己負担です。福祉用具をたくさん借りるときは、この枠に収まるかを見ておく必要があります。

特定福祉用具販売と住宅改修は、この月々の枠とは別の枠で計算されます。

窓口は市町村と地域包括支援センター

介護保険を運営しているのは市町村です。申請も、認定も、住宅改修費の支給も市町村が扱います。ただし相談の入口としては、地域包括支援センターのほうが動きやすいことが多くあります。

地域包括支援センターは、おおむね中学校区に一つ置かれている相談窓口です。申請の代行、ケアマネジャーの紹介、福祉用具の相談まで、まとめて引き受けてくれます。

手元に届く証は2枚ある

65歳になると介護保険の被保険者証が届きます。認定を受けると、そこに要介護度と有効期間が書き込まれます。

もう1枚が負担割合証です。自分が1割で済むのか、2割や3割になるのかが書かれています。 毎年更新され、割合が変わることがあります。

どちらも、福祉用具の契約のときに見せることになります。 まとめて置き場所を決めておいてください。探す時間が毎回かかります。

使えるのは福祉用具だけではない

同じ認定で、訪問介護、通所介護、短期入所、訪問看護も使えます。福祉用具は、その一部です。

道具で補えるところと、人の手が要るところは違います。両方を並べて考えないと、片方に寄りすぎます。

このサイトでは、お住まいの市区町村にあるサービスの事業所を種類ごとに見られます。 何が近くにあるかを知っておくと、話が早くなります。

保険者は、住んでいる市区町村

介護保険を運営しているのは市区町村です。国が同じ制度を敷いていても、細かい運用は市区町村ごとに違います。

例外給付を認めるかどうか、購入費をどう払い戻すか、独自の助成があるかどうか。ここが分かれます。

引っ越すと保険者が変わります。 認定は引き継げますが、手続きが要ります。転出と転入の両方の窓口で確かめてください。

有効期間を、途切れさせない

認定には有効期間があります。切れると、その間の福祉用具は保険の対象から外れます。

更新の案内は届きますが、申請するのは本人か家族です。 ケアマネジャーがついていれば代行してもらえます。

期限の1、2か月前から動いてください。 調査と判定に日数がかかるので、直前に出すと間に合わないことがあります。

保険料を払っていない期間があると使えませんか。

滞納があると、給付が一時的に差し止められたり、いったん全額を払って後から払い戻す扱いになったりすることがあります。心当たりがあれば、市町村の介護保険担当に相談してください。分納の相談に応じてもらえることがあります。

住んでいる市町村以外のサービスも使えますか。

使えます。住所地の市町村が保険者になりますが、事業所は他の市町村のものでも構いません。福祉用具貸与事業所も、配達できる範囲であれば市をまたいで利用できます。

出典

制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。

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