用具を置く場所をつくる

選び方と使い方 / 2026-08-22 公開 / 2026-08-25 更新 / 約1,400字

介護ベッドを入れると、部屋の景色が変わります。車いすが入れば通り道が要り、リフトが入ればさらに場所を取ります。用具を選ぶことと、置く場所をつくることは同じ作業です。

先に測る

搬入経路の幅、曲がり角の広さ、ドアの開き、置く場所の縦横。この4つを測ってから商品を選びます。測らずに決めて、当日入らなかったという例は珍しくありません。

介護ベッドは、本体の幅に加えて、両脇に人が立つ余裕が要ります。片側だけでもよいですが、その側は必ず空けてください。

車いすが通る幅

まっすぐ通るだけなら80センチほど、方向を変えるなら1メートル四方ほどの余裕が要ります。廊下の途中に物が置いてあると、この余裕が消えます。

ドアの幅も見てください。開き戸は開けたときにドア自体が場所を取るので、引き戸に替えられるなら通りやすくなります。これは住宅改修の対象です。

家族の暮らしとの折り合い

居間に介護ベッドを置くと、家族の団らんの場が変わります。逆に、奥の部屋に置くと本人が孤立します。どちらを取るかは家族で話して決めることで、正解はありません。

実際には、居間の一角にベッドを置き、カーテンや家具で緩く仕切る形が選ばれることがよくあります。人の声が聞こえる場所にいることは、本人の状態にも影響します。

置く場所利点気をつけること
居間声が届く、様子がわかる家族の生活音、プライバシー
寝室静かに休める孤立しやすい、様子がわからない
トイレに近い部屋夜間の移動が短い部屋の広さが足りるか
1階外に出やすい空いている部屋があるか

使っていない用具は返す

置いたが使わなくなった用具は、場所を取るだけでなく、通り道をふさいでつまずく原因になります。

借りているものは返せば費用も減ります。 モニタリングのときに「これは使っていません」と伝えてください。それは進歩の報告でもあります。

玄関や廊下に用具を置くときは、避難経路をふさがないかを確かめてください。火災のときに問題になります。

捨てられない物との折り合い

本人が長く持っていた物を、勝手に捨てると関係が壊れます。

捨てるのではなく、通り道から外す。 置く場所を変えるだけで、多くは片づきます。

目的は片づけではなく、安全に通れることです。 そこだけを目指せば、争いになりません。

床に物を置かない

床に置いた物は、そのままつまずく物になります。 新聞、袋、電気の線。

一度片づけても、数日で戻ります。 置き場所を決めないと続きません。

手の届く高さに、置く場所をつくる。 床に置くのは、置く場所がないからです。

収納を動かす

高いところと低いところにある物は、取るときに危ない姿勢になります。

よく使う物を、腰から胸の高さに移す。 それだけで、かがむ回数も背伸びする回数も減ります。

家具の配置も用具のうちです。 何も買わずに変えられる部分から手を付けてください。

片づけを頼める先

訪問介護で、生活援助として片づけを頼める場合があります。 内容には決まりがあります。

大がかりな片づけは、介護保険の枠の外です。民間の事業者に頼むことになります。

このサイトの市区町村ページから、地域の事業所をたどれます。 何が頼めるかは、ケアマネジャーに相談してください。

出典

制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。

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