介護ベッドのレンタル、モーターの数と高さで選ぶ
介護ベッドは、起き上がりと立ち上がりを助けるための道具です。寝心地のよさより、起きるときの動作が楽になるかどうかで選びます。置く部屋の広さと、介助する人が立つ位置まで含めて決めると、あとで動かさずに済みます。
モーターの数で動く場所が決まる
1モーターは背上げだけ、2モーターは背上げと高さ、3モーターは背上げと脚上げと高さが動きます。多いほどよいわけではなく、必要な動きが揃っているかで選びます。
起き上がりを助けたいなら背上げが要ります。立ち上がりを助けたいなら高さの調整が要ります。この二つがそろう2モーターが、実際にはいちばん選ばれています。
脚上げは、むくみを取りたい場合や、背を上げたときに体が前へずり落ちるのを防ぎたい場合に効きます。脚を上げてから背を上げる順にすると、ずり落ちが起きにくくなります。
| 種類 | 動く場所 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 2モーター | 背上げ、高さ | 起き上がりと立ち上がりを助けたい |
| 3モーター | 背上げ、脚上げ、高さ | ずり落ちやむくみがある |
| 超低床タイプ | 床までの高さが低い | 転落が心配、床に近い暮らしをしたい |
幅と長さは部屋と体格から決める
ボトムの幅は83センチ、91センチ、100センチが一般的です。狭いほど部屋を圧迫しませんが、寝返りの余裕がなくなります。体格が大きい人や、寝返りが多い人は広めを選びます。
長さは、身長に20センチほど足したものが目安です。搬入経路の確認を先にしてください。 廊下の曲がり角、階段の踊り場、ドアの幅で入らないことがあります。分解して運べる商品もありますが、事前にわかっていれば手配が早くなります。
高さは立ち上がりやすい位置に合わせる
ベッドに腰かけたときに、足の裏がしっかり床につき、膝が90度より少し伸びるくらいが立ち上がりやすい高さです。低すぎると立てず、高すぎると足が浮いて踏ん張れません。
介助する人がいる場合は、その人の腰の負担も見ます。介助のときは高く、本人が立ち上がるときは低く、と使い分けられるのが高さ調整の利点です。
1割負担でおよそ800円から1,500円
2モーターならおよそ800円から1,200円、3モーターや超低床タイプはおよそ1,000円から1,500円が1割負担の目安です。マットレスや柵は付属品として別に計算されます。
要介護2以上が原則で、要支援と要介護1の人は例外給付の手続きが要ります。条件は「日常的に起き上がりが困難」または「日常的に寝返りが困難」です。
挟み込みの事故が繰り返し起きている
ベッドの柵と柵のすき間、柵とマットレスのすき間、ヘッドボードと柵のすき間に、首や手足が入り込む事故が毎年報告されています。とくに体が細い人や、認知症で動きが読めない人で起きやすくなっています。
すき間を埋めるカバーが用意されている商品があります。 搬入のとき、実際に体を動かしてみて、危ないすき間がないかを相談員と一緒に確かめてください。気になったらその場で言うのがいちばん確実です。
起き上がりを助ける動きの順序
背を起こす前に、膝の側を少し上げると体が下へずれません。 この順序を知らないまま使っている家が多くあります。
一気に起こすと、体が前へずり落ちて腰が曲がります。少しずつ、様子を見ながら動かしてください。
操作の順序は、搬入の日に教えてもらえます。 使う人が複数いるなら、全員が同じ場で聞いておいてください。
マットレスとの組み合わせで決まる
ベッドの機能は、載せるマットレスによって効き方が変わります。
柔らかすぎるマットレスは、背を起こしたときに体が沈んで動きにくくなります。 自分で寝返りを打てる人ほど、硬さが要ります。
床ずれの心配があるなら、そちらを優先します。 どちらを取るかは、体の状態で分かれます。看護職の見立てを聞いてください。
停電と故障のときに動かす方法
電気で動くので、停電すると高さも背も動かせなくなります。
手で下ろすための仕掛けが付いている型があります。どこにあるか、どう使うかを、借りたときに聞いておいてください。
故障したときの連絡先は、見える場所に貼っておく。 夜間に対応してもらえるかどうかも、契約のときに確かめてください。
家族が使う道具でもある
高さを上げれば、介助する人が腰をかがめずに済みます。 おむつの交換も着替えも楽になります。
介助が終わったら低い位置に戻す。落ちたときの怪我を軽くするためです。 上げたままにしないでください。
片側は人が立てる場所を空けておく。 両側を壁と家具にはさむと、介助が片側からしかできなくなります。
畳の部屋にも置けますか。
置けますが、脚が畳に沈んで跡が残ります。板やパネルを敷いて分散させる方法があるので、相談員に伝えてください。
今使っているベッドの上にマットレスだけ足せませんか。
起き上がりを助けるには背上げの機能が要るので、マットレスだけでは代わりになりません。ただし高さが合っていないだけなら、別の手立てが取れることもあります。
出典
- 厚生労働省 介護保険制度における福祉用具貸与・販売の概要(PDF) 2026-08-22 確認
- 消費者庁 介護ベッドと柵や手すりとの間に首などが挟まれる事故に注意 2026-08-22 確認
- 製品評価技術基盤機構(NITE) 見守って防ごう!高齢者の事故~電動車いす・介護ベッドによる事故の2人に1人が死亡~ 2026-08-22 確認
制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。
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