施設に入るときの用具の扱い

暮らしの場面から / 2026-08-22 公開 / 約1,300字

施設に入ると、それまで借りていた用具の多くが使えなくなります。制度上の理由があり、知らずにいると返却の連絡が遅れて余計な費用がかかることがあります。

なぜ使えなくなるのか

福祉用具貸与は、居宅で暮らす人のためのサービスです。施設に入ると、必要な用具は施設が備えるものとして扱われるため、貸与は対象外になります。

特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院、地域密着型の入所施設。いずれも同じ扱いです。ショートステイの期間も、その日数は貸与の対象になりません。

住まいの種類で変わる

サービス付き高齢者向け住宅や、多くの有料老人ホームは、制度のうえでは「居宅」に当たります。この場合は福祉用具貸与を使い続けられます。

ただし住まいによって、持ち込めるものや部屋の広さの制限があります。契約の前に、いま使っている用具を持ち込めるかを確かめてください。

入る先福祉用具貸与
特別養護老人ホーム使えない
介護老人保健施設使えない
介護医療院使えない
グループホーム使えない
サービス付き高齢者向け住宅使えることが多い
住宅型有料老人ホーム使えることが多い
ショートステイ中その日数は対象外

返却の段取り

入所の日が決まったら、ケアマネジャーと福祉用具貸与事業所に早めに伝えてください。引き取りの日程を組むのに数日かかります。

料金は月単位で計算されるのが一般的なので、月末の入所なら早めに返しても1か月分かかることがあります。契約書の記載を確かめてください。

購入したものは持っていける

特定福祉用具販売で買ったものは自分のものなので、施設に持ち込めます。ただし共用の設備がある施設では、持ち込みを断られることがあります。

入所の相談のときに、いま使っているものを一覧にして見せてください。 施設側が用意するもの、持ち込むものを分けて決められます。

在宅に戻る見込みがあるなら、いったん返すか自費で預かってもらうかを事業所に相談してください。

入る前に見学する

写真と説明だけでは、暮らしの様子は分かりません。

食事の時間、廊下の広さ、職員の動き方。行ってみないと見えない部分があります。

本人を連れて行けるなら、連れて行ってください。 見ないまま決めると、あとで納得できません。

持ち込めるものを聞く

使い慣れた用具を持ち込めるかどうかは、施設によって違います。

車いすやクッションは持ち込める場合が多く、ベッドは施設のものを使うことが一般的です。

入居が決まったら、早めに確かめてください。 返す段取りに日数が要ります。

在宅に戻る可能性を残す

短期の入所や、状態が良くなって家に戻ることもあります。

買った用具は取っておけます。借りていたものは、戻るときにもう一度借り直します。

戻る可能性があるなら、家の環境をすぐには崩さないでください。 元に戻すのに手間がかかります。

費用の見え方が変わる

在宅では、サービスごとに費用が分かれていました。 施設では、まとめて請求されます。

用具の費用も、多くは施設の費用に含まれます。 別に払う形ではなくなります。

何がどこまで含まれるかを、契約の前に確かめてください。 あとから追加になる部分があります。

出典

制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。

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