要介護度別に借りられる福祉用具

介護保険とお金 / 2026-08-22 公開 / 2026-08-25 更新 / 約1,800字

同じ福祉用具でも、要介護度によって借りられたり借りられなかったりします。どの段階で何が使えるのかを一覧にしておくと、相談する前に見通しが立ちます。

どの段階でも借りられる4品目

手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえの4つには要介護度の制限がありません。要支援1の人でも借りられます。

この4つは、転倒を防いで今の状態を保つための用具です。弱ってから使うのではなく、まだ動けるうちに使うことに意味がある品目なので、制限の外に置かれています。

要介護2から広がる8品目

車いす、車いす付属品、特殊寝台、特殊寝台付属品、床ずれ防止用具、体位変換器、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフトの8つは、要介護2以上が原則です。

要支援1・2と要介護1の人がこれらを借りるには、例外給付の手続きが要ります。認定調査票の該当項目が条件を満たしているか、医師の医学的所見をもとに市町村が認めた場合に限られます。

品目要支援1・2、要介護1要介護2・3要介護4・5
手すり○○○
スロープ○○○
歩行器○○○
歩行補助つえ○○○
車いす・付属品例外のみ○○
特殊寝台・付属品例外のみ○○
床ずれ防止用具例外のみ○○
体位変換器例外のみ○○
認知症老人徘徊感知機器例外のみ○○
移動用リフト例外のみ○○
自動排泄処理装置××○

自動排泄処理装置だけは要介護4・5

自動排泄処理装置は、尿や便を自動で吸引して処理する装置です。使う場面が限られるため、要介護4・5の人だけが対象になっています。

ただし、肌に触れる交換可能部品は特定福祉用具販売の対象で、こちらには要介護度の制限がありません。 本体を借りるかどうかとは別に、部品だけを買うことはできます。

買う品目には要介護度の制限がない

腰掛便座、入浴補助用具、簡易浴槽、排泄予測支援機器、移動用リフトのつり具、自動排泄処理装置の交換可能部品の6つは、要支援1でも買えます。

ただし必要性の説明は求められます。ケアプランに位置づけたうえで、なぜその用具が要るのかを示す必要があるので、認定を受けていれば自由に買えるというわけではありません。

段階が上がると、選べる型も増える

要介護度が上がると、借りられる品目が増えるだけでなく、同じ品目の中でも選べる型が広がります。

ベッドなら、背を起こすだけの型から、高さも脚も動く型へ。車いすなら、自分で漕ぐ型から、姿勢を保つ機能のついた型へ。

品目の一覧だけを見ていると、この幅が見えません。 何が使えるようになったかを、区分が変わったときに相談員へ聞いてください。

借りられることと、要ることは別

要介護度が上がったからといって、用具を増やさなければならないわけではありません。

使わない用具が家にあると、場所を取り、費用もかかり続けます。限度額の枠も減らします。

増やすときは、何のために使うかを言葉にしてください。 目標が書けない用具は、たいてい要らない用具です。

更新で下がったときの扱い

更新の結果、要介護度が下がることがあります。制限のかかる品目を借りていた場合、そのままでは続けられません。

例外として認められる道が残っています。状態が示せれば、下がっても借り続けられることがあります。

認められないときは、保険を使わない借り方に切り替える方法があります。 急に取り上げられる形にはならないので、事業所とケアマネジャーに相談してください。

施設に入ると、扱いが変わる

施設に入ると、福祉用具貸与は原則として使えなくなります。 施設の側が用意することになっているためです。

体に合わせてつくった車いすやクッションは、持ち込めるかどうかを施設に確かめてください。 施設ごとに対応が違います。

借りていた用具は返すことになります。 入所の日が決まったら、早めに事業所へ連絡してください。引き取りの段取りに日数がかかります。

要介護度が上がったら、借りられる品目は自動的に増えますか。

制度上は対象になりますが、自動的に届くわけではありません。ケアマネジャーに相談してケアプランを見直し、改めて手配してもらう必要があります。

要介護度が下がったら、借りているものは返さなければなりませんか。

対象外の品目になれば、原則として返却か自費への切り替えになります。急に困らないよう、更新の結果が出る前にケアマネジャーと見通しを話しておいてください。

出典

制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。

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