体位変換器のレンタル、寝返りを助ける道具

品目ごとの解説 / 2026-08-22 公開 / 約1,500字

寝たきりの人の体を動かすのは、介助する側にとって重い作業です。持ち上げようとすると腰を痛め、引きずると皮膚を傷めます。体位変換器は、力ではなく滑りを使って体を動かすための道具です。

滑らせて動かすための道具

体位変換器には、体の下に敷いて滑らせるスライディングシート、手にはめて使うスライディンググローブ、空気を入れて体を傾ける空気パッドなどがあります。

共通しているのは、持ち上げずに動かすという考え方です。摩擦を減らせば、少ない力で体の位置を変えられます。介助する人の腰を守るだけでなく、皮膚がこすれて傷つくのも防げます。

体位保持だけのクッションは対象外

体の位置を保つためだけのクッションやパッドは、介護保険の体位変換器には入りません。姿勢を保つ道具ではなく、姿勢を変える道具が対象です。

背中に挟んで横向きを保つためのクッションは、体位変換器ではなく特殊寝台付属品として扱われることがあります。 名前が似ていて紛らわしいので、必要なものを言葉で説明して、どの品目にあたるかを相談員に確かめてください。

使い方のこつ

スライディングシートは、体の下に差し込んでから滑らせます。上半身と下半身を分けて動かすと、少ない力で済みます。一度に全身を動かそうとすると、かえって力が要ります。

使い終わったら必ず抜いてください。 敷いたままにすると、体が意図せず滑ってベッドの端へ移動することがあります。この手順を飛ばしたことによるヒヤリハットが報告されています。

種類使う場面
スライディングシートベッドの上で体を上や横へ動かす
スライディンググローブ狭い範囲の位置を直す
空気パッド一人で横向きの姿勢に変える
スライディングボードベッドと車いすのあいだを移る

費用と要介護度

1割負担でおよそ50円から300円が目安です。品目のなかでは安いほうで、床ずれ防止用具と組み合わせて借りることが多くあります。

要介護2以上が原則です。要支援と要介護1の人は例外給付が要り、条件は「日常的に寝返りが困難」であることです。

使い方は搬入のときに実演してもらってください。文章で読むより、一度やってみせてもらうほうが確実に身につきます。

介助する人の腰を守る道具

持ち上げようとするから腰を痛めます。滑らせれば、力はほとんど要りません。

介護で腰を痛めて続けられなくなる人がいます。家族が倒れると、本人の暮らしも止まります。

介助する側を守る道具でもある、という見方が抜けがちです。 本人のためだけの道具ではありません。

滑らせる方向と、抜き取り方

布を体の下に差し込み、動かしたい方向へ滑らせます。 引っぱるのではなく、支えながら送る動きです。

抜くときは、一気に引かずに折り返しながら抜く。 引っぱると肌をこすり、そこが傷になります。

手順は搬入の日に教えてもらえます。 動画で説明している事業所もあります。介助する人全員が見ておいてください。

ベッド以外でも使える

車いすの上で姿勢を直すとき、座り直しにも使えます。

車の座席への移動、いすからいすへの移動。平らな面のあいだなら、同じ考え方で使えます。

使える場面を相談員に聞いてください。 一つの道具で複数の困りごとが片づくことがあります。

布の傷みが事故につながる

滑る布は、縫い目がほつれると裂けます。 体重がかかっている最中に裂けると危険です。

洗い方と乾かし方は製品ごとに決まっています。乾燥機にかけて縮ませてしまう例があります。

借りているものなら、傷んだ時点で交換を頼めます。 気づいたら、その場で連絡してください。

この記事にかかわる品目

寝たままの姿勢を変えるときに、体の下に差し込んで動かしやすくする用具です。

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出典

制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。

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