車いすのレンタル、種類と体に合わせる要点

品目ごとの解説 / 2026-08-22 公開 / 2026-08-25 更新 / 約2,200字

車いすは、座って移動するための道具であると同時に、1日の多くを過ごすいすでもあります。体に合っていない車いすに長く座ると、姿勢が崩れ、お尻が痛くなり、かえって動けなくなります。選ぶときに見るところは、値段より寸法です。

自走用、介助用、電動の三つに分かれる

自走用は後輪が大きく、外側のハンドリムを自分で回して進みます。腕の力が残っている人向けです。介助用は後輪が小さく、押してもらう前提の造りで、そのぶん軽く、折りたたむと小さくなります。

電動車いすには、レバーで操作する普通型と、ハンドルを握って進むハンドル形があります。ハンドル形はシニアカーとも呼ばれ、道路交通法では歩行者として扱われます。歩行者である以上、歩道を通り、時速6キロを超えない造りになっています。

種類向いている人重さの目安
自走用標準型腕でこげる人およそ13〜16kg
介助用標準型押してもらう人およそ10〜13kg
普通型電動腕の力が弱く、屋内外を自分で移動したい人およそ30〜80kg
ハンドル形電動歩行は難しいが判断力と視力が保たれている人およそ80〜120kg

寸法が合っていないと座り続けられない

座幅は、お尻の左右の幅に2センチから3センチほど足したくらいが目安です。広すぎると体が横に流れて姿勢が崩れ、狭すぎると太ももが当たって痛みます。

座面の奥行きは、膝の裏に指が2、3本入る程度を残します。奥行きが深すぎると膝の裏が圧迫され、浅すぎると太ももが支えられず前へずり落ちます。足を乗せる台の高さも、床から膝までの長さに合わせて調整します。

調整できる幅は商品によって違います。細かく合わせたいなら、寸法を変えられるモジュール型を選ぶことになります。

1割負担の月額はおよそ300円から800円

標準的な車いすなら、1割負担でおよそ300円から800円が目安です。ティルトやリクライニングの付いたものはこれより高くなります。電動車いすは月2,000円を超えることもあります。

車いす単体では、体に合わないことがほとんどです。 クッションを付けて初めて座り心地が整うので、車いす付属品と合わせて考えてください。付属品も貸与の対象です。

要介護2以上が原則

車いすは軽度者への貸与制限がかかる品目です。要支援1・2と要介護1の人は原則として借りられません。

例外として認められるのは、日常的に歩行が困難な場合や、日常生活の範囲における移動の支援が特に必要と認められる場合です。外出のときだけ歩けなくなる、というような状態でも認められることがあります。 諦める前にケアマネジャーに確かめてください。

事故は決まった場面で起きている

報告されている事故で多いのは、ブレーキをかけずに移乗しようとして車いすが動く、坂道で手が離れて走り出す、足がフットサポートから落ちて巻き込む、といったものです。

電動車いすでは、踏切内での立ち往生、用水路への転落、段差での転倒が繰り返し起きています。操作を覚えたあとしばらく経ってから起きる事故が多いので、慣れた頃こそ気をつけてください。

屋外で使う電動車いすは、視力と判断力が保たれていることが前提になります。認知症が進んでいる場合は、家族と相談員を交えて使い続けるかを話し合ってください。

家の中で使うか、外で使うか

屋内で使うなら、廊下で向きを変えられる大きさかどうかが先に来ます。 幅が数センチ違うだけで、通れる家と通れない家が分かれます。

屋外が中心なら、車輪の大きさと重さが効きます。小さい車輪は舗装の継ぎ目や砂利で止まります。 車に積むなら、折りたたんだときの大きさも要ります。

両方で使う一台を選ぶと、どちらかで不便になります。 どちらが多いかを決めてから選ぶほうが、結果として使えます。

座り続ける時間を短くする

同じ姿勢で長く座ると、お尻の同じところに体重がかかり続けます。 床ずれの始まりはここです。

一時間に一度は座り直す、少し前かがみになる、立てる人は立つ。この習慣があるかどうかで、痛みの出方が変わります。

車いすは移動のための道具です。 座ったままの時間が長い家では、いすやソファへ移る手立ても一緒に考えてください。

付属品と組み合わせて考える

クッション、背もたれの支え、テーブル。車いすと一緒に借りられる品目があります。

本体だけで姿勢が保てないときは、付属品で整えるほうが早いことがあります。 車いすごと替える前に、相談してみてください。

付属品は、車いすを借りていなければ単独では借りられません。 組み合わせが前提の品目です。

借りたあとに合わなくなったら

体重が減った、むくみが出た、手術をした。こうした変化のあとは、寸法が合わなくなります。

前へずり落ちる、体が横に傾く、膝の裏がしびれる。これらは合っていない合図です。 我慢して座り続けないでください。

借りているものは調整も交換もできます。 モニタリングを待たずに連絡して構いません。

外出のときだけ借りることはできますか。

月単位の貸与になるので、使う日だけ借りるという契約は一般的ではありません。ただし短期間だけ必要な場合は、事業所によって相談に応じることがあります。

体に合わせて作ってもらえますか。

介護保険の貸与では既製品が基本です。既製品では合わない場合は、障害福祉制度の補装具として作る道があります。医師や理学療法士の意見が判断の材料になります。

この記事にかかわる品目

自分で歩いて移動することが難しくなったときに借りる、座ったまま移動するための用具です。

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出典

制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。

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