手すりのレンタル、工事のいらない手すり

品目ごとの解説 / 2026-08-22 公開 / 約1,700字

手すりは、福祉用具のなかでいちばん手軽に始められて、いちばん効果が見えやすい道具です。工事がいらないので、今日困っていることに数日で手が届きます。置く場所さえ合っていれば、立ち上がりも歩行も見違えて楽になります。

工事をしないことが条件

介護保険の福祉用具貸与で扱う手すりは、取り付けに工事を伴わないものです。壁にねじで留めるものは住宅改修という別の制度になります。

要介護度の制限がないので、要支援1の人でも借りられます。 転ぶ前に備える道具として、いちばん最初に検討される品目です。

据置型、突っ張り型、ベッドサイド型

据置型は、重い台座を床に置いて自立させるものです。ベッドの横、玄関の上がりかまち、トイレの前など、握るところが欲しい場所に置きます。

突っ張り型は、床と天井のあいだで突っ張らせて固定します。細い柱状なので場所を取らず、玄関や廊下の途中に立てられます。天井の造りによっては使えないことがあるので、下地を確かめてもらってください。

種類置ける場所気をつけること
据置型床が平らならどこでも台座が場所を取る、つまずかない配置に
突っ張り型天井と床がしっかりしている場所天井の下地の確認が要る
ベッドサイド型ベッドの脇マットレスの高さと合わせる
玄関用上がりかまち段差の高さに合った形を選ぶ

置く場所は動作を見てから決める

手すりは「あると便利そうな場所」ではなく、「実際に不安定になる場所」に置きます。相談員に家のなかを一緒に歩いてもらい、どこでふらつくかを見てもらってください。

立ち上がるときに使う手すりは、体の前ではなく少し前方の横に置くと力が入ります。歩くときに使う手すりは、進む方向に沿って握り替えられる位置に置きます。同じ手すりでも、数センチずらすだけで使いやすさが変わります。

費用と、工事に切り替える目安

1割負担でおよそ200円から500円が目安です。複数の場所に置く場合は、その数だけ加算されます。

据置型は場所を取るので、狭いトイレや廊下では通行の邪魔になることがあります。同じ場所を1か月ほど使ってみて、この位置でよいと確かめてから工事に切り替えるという順序が、失敗しない進め方です。

賃貸住宅で工事の承諾が得られない場合は、突っ張り型が有力な選択肢になります。壁に穴を開けずに済みます。

床が傾いている家では置けない

据置型は、床の水平が前提です。 傾いた床では安定しません。

畳の上は沈みます。厚い敷物の上も同じです。 置く場所の床を、先に見てもらってください。

体重をかけたときに動くようなら、その場所には置けません。 置いたあとに一度、寄りかかって確かめてください。

掴む場所ではなく、体を運ぶ場所

手すりは掴むためだけの道具ではありません。体重を移して、体を運ぶための足がかりです。

だから、立ち上がる位置と、次に進む方向の両方を見て置きます。立ってからどこへ行くのかで、置く向きが変わります。

実際に動いてもらって決めてください。 図面の上で決めた位置は、たいてい合いません。

屋外にも置ける型がある

玄関の外、勝手口、庭へ出るところ。屋外用の据置型があります。

雨で錆びるもの、風で倒れるものがあるので、屋外に置ける製品かどうかを確かめてください。

段差と組み合わせるなら、スロープと一緒に考えます。 上がる動作と、進む動作は別です。

動線が変われば、位置も変える

寝る部屋を移した、トイレの使い方が変わった。そのたびに、手すりの位置も見直します。

置いたまま使われていない手すりは、通り道をふさぐだけの物になります。

モニタリングのときに、使っているかどうかを見てもらってください。 使っていないなら、位置を変えるか返すかのどちらかです。

浴室にも置けますか。

浴室用の手すりは、多くが特定福祉用具販売の入浴補助用具として扱われます。浴槽の縁に取り付けるタイプがこれにあたります。脱衣所に置く手すりは貸与の対象です。

屋外にも置けますか。

玄関先の段差など、屋外に置ける商品があります。雨に濡れる場所では錆びにくい造りのものを選ぶことになるので、置く場所を相談員に伝えてください。

この記事にかかわる品目

取り付けに工事がいらない手すりで、立ち上がりや段差の上り下りを支えます。

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出典

制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。

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