膝が痛むとき

体の状態から考える / 2026-08-22 公開 / 約1,300字

膝が痛むと、立ち上がり、階段、しゃがむ動作が難しくなります。痛みそのものは医療で診てもらうものですが、膝にかかる負担を減らす工夫は用具と環境で作れます。

膝に体重が乗る場面を減らす

立ち上がるとき、階段を下りるとき、しゃがむとき。膝には体重の何倍もの力がかかります。この三つの場面を減らすだけで、1日の痛みの総量が変わります。

座面の高いいす、手すり、和式から洋式への取り替え。膝を深く曲げなくて済む環境をつくるのが基本の考え方です。

床に座る暮らしを見直す

布団、座卓、和式のトイレ、玄関の上がりかまち。床に近い暮らしは、膝にとって毎回が最大の負荷です。 ベッド、テーブルといす、洋式便座に替えると、負担が大きく減ります。

長く続けてきた暮らし方を変えるのは抵抗があるものです。すべてを一度に変えず、いちばん回数の多い動作から替えてください。

困っていること手立て
立ち上がれない座面の高いいす、手すり、ベッド
階段が下りられない手すり、寝室を1階へ移す
歩くと痛む杖、歩行車、距離を分ける
正座ができないテーブルといす、ベッド
和式トイレがつらい洋式への取り替え、腰掛便座
浴槽をまたげない浴槽用手すり、バスボード

杖は痛むほうの反対に持つ

痛むのが右膝なら、杖は左手に持ちます。杖と痛むほうの脚を同時に前に出すと、体重が杖に分散されます。 逆に持つと支えになりません。

長さは、立ったときに手首の高さにグリップが来るのが目安です。合わない長さの杖は、かえって姿勢を崩します。

動かさないのも痛みを長引かせる

痛いから動かない、動かないから筋力が落ちる、筋力が落ちてさらに膝に負担がかかる。この流れに入ると抜け出しにくくなります。

用具は、動く量を減らすためではなく、動ける量を保つために使います。 どこまで動いてよいかは主治医に確かめてください。

急に腫れた、熱を持った、まったく体重をかけられないといった変化は、医療にかかる合図です。

温めるか、冷やすか

腫れて熱を持っているときと、こわばって動きにくいときでは、手当てが違います。

自己判断で続けて、かえって悪くしていることがあります。

どちらが向くかは、状態を見た医師に聞いてください。 一般論では決まりません。

手すりが膝の代わりをする

立ち上がるとき、腕で体を引き上げれば、膝にかかる分が減ります。

トイレ、いす、玄関。立つ場面のすべてに、支えるものがあるかを見てください。

痛みを我慢して立つより、道具に頼るほうが膝は長持ちします。

体重との関係

歩くとき、膝には体重の何倍もの力がかかります。階段では、さらに増えます。

減らせば楽になりますが、痛くて動けないと増えていく。 ここが難しいところです。

動かずに減らす方法は、食事の側にあります。 医師や管理栄養士に相談してください。

手術を勧められたとき

人工の関節に替える手術があります。痛みが取れて、歩ける距離が伸びることがあります。

術後はリハビリが要ります。その間の用具も、退院前に用意します。

受けるかどうかは本人が決めることです。 迷うなら、別の医師の意見も聞いてください。

出典

制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。

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