膝が痛むとき
膝が痛むと、立ち上がり、階段、しゃがむ動作が難しくなります。痛みそのものは医療で診てもらうものですが、膝にかかる負担を減らす工夫は用具と環境で作れます。
膝に体重が乗る場面を減らす
立ち上がるとき、階段を下りるとき、しゃがむとき。膝には体重の何倍もの力がかかります。この三つの場面を減らすだけで、1日の痛みの総量が変わります。
座面の高いいす、手すり、和式から洋式への取り替え。膝を深く曲げなくて済む環境をつくるのが基本の考え方です。
床に座る暮らしを見直す
布団、座卓、和式のトイレ、玄関の上がりかまち。床に近い暮らしは、膝にとって毎回が最大の負荷です。 ベッド、テーブルといす、洋式便座に替えると、負担が大きく減ります。
長く続けてきた暮らし方を変えるのは抵抗があるものです。すべてを一度に変えず、いちばん回数の多い動作から替えてください。
| 困っていること | 手立て |
|---|---|
| 立ち上がれない | 座面の高いいす、手すり、ベッド |
| 階段が下りられない | 手すり、寝室を1階へ移す |
| 歩くと痛む | 杖、歩行車、距離を分ける |
| 正座ができない | テーブルといす、ベッド |
| 和式トイレがつらい | 洋式への取り替え、腰掛便座 |
| 浴槽をまたげない | 浴槽用手すり、バスボード |
杖は痛むほうの反対に持つ
痛むのが右膝なら、杖は左手に持ちます。杖と痛むほうの脚を同時に前に出すと、体重が杖に分散されます。 逆に持つと支えになりません。
長さは、立ったときに手首の高さにグリップが来るのが目安です。合わない長さの杖は、かえって姿勢を崩します。
動かさないのも痛みを長引かせる
痛いから動かない、動かないから筋力が落ちる、筋力が落ちてさらに膝に負担がかかる。この流れに入ると抜け出しにくくなります。
用具は、動く量を減らすためではなく、動ける量を保つために使います。 どこまで動いてよいかは主治医に確かめてください。
温めるか、冷やすか
腫れて熱を持っているときと、こわばって動きにくいときでは、手当てが違います。
自己判断で続けて、かえって悪くしていることがあります。
どちらが向くかは、状態を見た医師に聞いてください。 一般論では決まりません。
手すりが膝の代わりをする
立ち上がるとき、腕で体を引き上げれば、膝にかかる分が減ります。
トイレ、いす、玄関。立つ場面のすべてに、支えるものがあるかを見てください。
痛みを我慢して立つより、道具に頼るほうが膝は長持ちします。
体重との関係
歩くとき、膝には体重の何倍もの力がかかります。階段では、さらに増えます。
減らせば楽になりますが、痛くて動けないと増えていく。 ここが難しいところです。
動かずに減らす方法は、食事の側にあります。 医師や管理栄養士に相談してください。
手術を勧められたとき
人工の関節に替える手術があります。痛みが取れて、歩ける距離が伸びることがあります。
術後はリハビリが要ります。その間の用具も、退院前に用意します。
受けるかどうかは本人が決めることです。 迷うなら、別の医師の意見も聞いてください。
出典
- 国立長寿医療研究センター 転びやすくなる原因は? 2026-08-22 確認
- 国立長寿医療研究センター 長い距離が歩けない 2026-08-22 確認
- 国土交通省 バリアフリー 2026-08-22 確認
制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。
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