長い距離が歩けなくなったとき
家のなかなら歩けるのに、買い物には行けない。この段階でどう手を打つかで、その後の暮らしの広さが変わります。歩けなくなったのではなく、距離が足りなくなったのだと捉えると、手立てが見えてきます。
どこまで歩けるかを測る
何メートルで休みたくなるか、実際に歩いて確かめてください。50メートルなのか200メートルなのかで、必要な用具が変わります。
疲れて止まるのか、痛くて止まるのか、息が切れて止まるのかも分けてください。理由によって手立てが違います。
休める場所を経路に組み込む
いすの付いた歩行車なら、疲れたときにその場で座れます。休めることが分かっていると、歩ける距離が実際にのびます。 途中にベンチのある道を選ぶのも同じ効果があります。
座るときは必ずブレーキをかけてください。歩行車の事故は、この確認を飛ばしたときに起きています。
車いすは負けではない
長い距離だけ車いすを使い、家のなかは歩く。この使い分けは広く行われています。車いすを使うことで、外に出る回数が増えるなら、それは動く量を増やす選択です。
外出のときだけ必要なら、自費で借りる方法や、市町村の貸出制度を使う道もあります。
外に出る目的をつくる
用具がそろっても、行く先がなければ距離はのびません。買い物、通院、教室、人に会うこと。目的があるから歩くのであって、歩くために歩ける人は多くありません。
通所サービスや地域の通いの場が、その受け皿になります。ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してみてください。
足の裏と爪を見る
爪が伸びている、巻き爪で痛い、たこができている。 歩けない理由が足そのものにあることがあります。
自分で切れなくなっていることに、家族が気づいていないことが多くあります。
訪問看護や、足を診る医療機関で対応できます。 用具より先に、ここを見てください。
靴が合っているか
大きすぎる靴は、中で足が動いてつまずきます。 小さいと痛みます。
むくみが出ると、以前の靴が入らなくなります。 履きやすさで選んだ結果、緩すぎることがあります。
かかとを支える形で、留められるもの。 ここを外すと、何を使っても安定しません。
歩ける距離は日によって変わる
調子の良い日に歩けた距離を、普段の力だと思わないでください。
悪い日に合わせて備えておけば、どの日でも出かけられます。
歩ける日は歩き、難しい日は車いすを使う。 併用して構いません。
電動の乗り物という選択
座ったまま移動できる電動の車いすがあります。 屋外を長い距離動けます。
介護保険の貸与の対象で、要介護度によっては手続きが要ります。
歩けなくなってから考えるより、出かける機会が減り始めたときに考えてください。 動かなくなる速さが変わります。
出典
- 国立長寿医療研究センター 長い距離が歩けない 2026-08-22 確認
- 製品評価技術基盤機構(NITE) シルバーカー・歩行車、電動車いす、電動アシスト自転車の事故 2026-08-22 確認
- 厚生労働省 介護保険制度における福祉用具貸与・販売の概要(PDF) 2026-08-22 確認
制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。
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