パーキンソン病と福祉用具

体の状態から考える / 2026-08-22 公開 / 約1,300字

パーキンソン病では、動きにくさが時間帯で変わります。朝はできたことが夕方はできない。この変動を前提に用具を選ばないと、調子のよいときの姿だけで判断してしまいます。

調子の悪いときに合わせる

薬が効いている時間帯と切れている時間帯で、動きがまるで違うことがあります。用具は、動きにくいときでも使えるものを選んでください。

認定調査のときも同じです。調子のよい時間に調査を受けると、実態より軽く判定されます。日内の変動があることを必ず伝えてください。

すくみ足への手立て

歩き出そうとすると足が床に張りついたように出なくなる。狭い場所、方向転換、ドアの前で起きやすい症状です。

床に線を引く、目印を置く、といった視覚の手がかりが助けになることがあります。 声をかけてリズムをつくる方法もあります。用具だけで解決する症状ではないので、リハビリの担当に相談してください。

症状考えられる手立て
すくみ足視覚の目印、声かけ、広い動線
前のめりに突進する重めの歩行車、ブレーキの利き
姿勢が傾く車いすの座位保持、クッション
寝返りが打てない滑りやすい寝具、体位変換器
小刻みになる経路を広く保つ、障害物をなくす
声が出にくい呼び鈴、見守り機器

前のめりに進んでしまうとき

歩き出すと止まれず、前へ加速してしまうことがあります。軽い歩行車は一緒に走ってしまい、かえって危険です。 ある程度の重さがあり、ブレーキがよく利くものを選んでください。

手を離すと止まるブレーキが付いた歩行車もあります。実際に試してから決めることを勧めます。

寝返りを助ける

夜に寝返りが打てず、体が固まって痛むことがあります。滑りやすい素材の寝具にするだけで、寝返りが楽になることがあります。

背上げのできるベッドと、体位変換器を組み合わせる方法もあります。夜が休まると、日中の動きも変わります。

介護保険の16の特定疾病に含まれるので、40歳から64歳でも認定を受ければ使えます。

薬の効いている時間で計画する

効いている時間と、切れている時間で、動きがまったく違います。

入浴、外出、リハビリ。効いている時間に当ててください。

いつ飲んで、いつ動きやすいかを記録すると、組み立てやすくなります。 医師にも伝わります。

床の目印が助けになる

足が出なくなったときに、床に線や目印があると、またぐきっかけになります。

声を掛けてリズムをとる、数えながら歩く。 きっかけがあると出やすくなります。

急がせないでください。 焦るほど、足が出なくなります。

声と飲み込み

声が小さくなり、呼んでも聞こえないことがあります。 困ったときに知らせられません。

呼び鈴や、音の出るものを手元に置いてください。

飲み込みも弱くなります。 むせが増えたら、医師に伝えてください。

進行に合わせて見直す

状態が変わっていく病気です。同じ用具を使い続ける前提では組めません。

半年に一度の見直しでは間に合わないことがあります。変わったと感じたら、そのつど連絡してください。

難病の医療費助成の対象となる場合があります。 保健所や市区町村で確かめてください。

出典

制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。

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