TAISコードとJISマーク、福祉用具の情報の確かめ方

福祉用具のきほん / 2026-08-22 公開 / 約1,800字

福祉用具を比べるとき、カタログの写真と値段だけでは決められません。同じように見える商品でも、試験を受けているかどうか、事故の報告があるかどうかが違います。公開されている情報の見方を知っておくと、選ぶ材料が増えます。

TAISコードは商品を特定するための番号

TAISは、テクノエイド協会が運営する福祉用具情報システムです。企業とその商品を登録する仕組みで、登録された商品にはTAISコードという番号が付きます。

この番号があると、商品を取り違えずに調べられます。同じ名前の商品でも型番が違えば別物なので、事業所から示された商品を自分で調べたいときは、TAISコードを聞いてから探すのが確実です。

TAISへの登録は任意で、登録されていないから悪い商品ということではありません。 ただし介護保険の給付対象として扱われる商品の多くは登録されているので、載っていない場合は理由を尋ねてみる価値があります。

JISマークとSGマークが示すもの

JISマークは、日本産業規格の試験に通ったことを示します。車いす、歩行器、つえなどにはJISの規格があり、強度や寸法の基準が決められています。

SGマークは、製品安全協会の基準に適合したことを示すもので、対象製品による人身事故が起きたときの賠償が付いています。どちらのマークも、その製品が体を預けるに足るかを外から確かめる手がかりになります。

マーク何を示すか賠償
JISマーク日本産業規格の基準に適合しているなし
SGマーク製品安全協会の安全基準に適合している対人賠償が付く
TAISコード福祉用具情報システムに登録されているなし

事故とヒヤリハットの情報は公開されている

テクノエイド協会は、福祉用具の事故やヒヤリハットの情報を集めて公開しています。どの品目で、どんな場面で、何が起きたのかが読める形になっています。

厚生労働省も、消費生活用製品の重大製品事故のうち福祉用具に関わるものを公表しています。介護ベッドの柵に体が挟まれた、電動車いすが線路や用水路に転落した、といった事例が並びます。

事故の情報は怖いものですが、同じ品目の事故は同じ場面で繰り返し起きています。 使い始める前に一度目を通しておくと、どこに気をつければよいかがはっきりします。

事業所に聞けば教えてもらえること

選定の理由、その商品を選んだ根拠、同じ用途の他の商品との違い、月々の費用は、いずれも説明を受けられる内容です。全国平均貸与価格と比べてどうかも聞けます。

答えがあいまいなときは、遠慮せずもう一度尋ねてください。福祉用具は体を預けるものなので、納得しないまま使い始めるべきではありません。

型番を控えておく意味

借りている用具の型番を控えておくと、同じものをもう一度探すときに迷いません。

事業所を替えるとき、施設に移るとき、家族が別の家で用意するとき。「あのとき使っていた、あれ」では伝わりません。

貸与計画書に商品名と型番が書かれています。 写しを手元に置いておけば、控える手間もかかりません。

中古かどうかは気にしなくてよい

借りる用具は使い回されています。新品が届くわけではありません。

事業所には消毒と保守点検が義務づけられています。どう洗い、どう点検しているかは、聞けば教えてもらえます。 説明できない事業所は、そこが弱いところです。

気になるなら、消毒の記録を見せてもらってください。 断られる筋の話ではありません。

事故の情報をどう読むか

福祉用具の事故とヒヤリハットの情報は公開されています。製品名を伏せた形で、どういう場面で何が起きたかが分かります。

読むと分かるのは、事故の多くが製品の欠陥ではなく、使い方と設定で起きているということです。柵の隙間、ブレーキの掛け忘れ、高さの合っていない設定。

同じ用具を使っているなら、そこだけでも確かめる価値があります。 相談員に、この製品で多い事故は何かを聞いてみてください。

情報が出てこない商品

通信販売で見かける安い製品の中には、製造元も試験の結果もたどれないものがあります。

体重を預ける道具でそれをやると、壊れたときの怪我が重くなります。 手すり、杖、いす。支える道具ほど、素性の分かるものを選んでください。

介護保険で借りる用具は、事業所が扱う範囲で素性がたどれます。 自分で買うときほど、確かめる目が要ります。

出典

制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。

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