介護保険で扱う19品目の全体像
介護保険で扱える福祉用具は19品目です。品目の名前は制度の言葉で書かれているため、暮らしの言葉に置き換えないと何のことかわかりにくいものがあります。全体を一度見渡しておくと、相談するときに話が早くなります。
借りる13品目
福祉用具貸与の対象は、車いす、車いす付属品、特殊寝台、特殊寝台付属品、床ずれ防止用具、体位変換器、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト、自動排泄処理装置の13です。
| 品目 | 暮らしの言葉でいうと | 要介護度の条件 |
|---|---|---|
| 車いす | 座ったまま移動する | 要介護2以上が原則 |
| 車いす付属品 | クッションやテーブルなど | 要介護2以上が原則 |
| 特殊寝台 | 介護ベッド | 要介護2以上が原則 |
| 特殊寝台付属品 | マットレス、柵、ベッド用手すり | 要介護2以上が原則 |
| 床ずれ防止用具 | エアマットなど | 要介護2以上が原則 |
| 体位変換器 | 寝返りを助ける道具 | 要介護2以上が原則 |
| 手すり | 置くだけの手すり | 制限なし |
| スロープ | 段差にかける板 | 制限なし |
| 歩行器 | 両手で支えて歩く | 制限なし |
| 歩行補助つえ | 多点杖や松葉づえ | 制限なし |
| 認知症老人徘徊感知機器 | 外出を知らせる機器 | 要介護2以上が原則 |
| 移動用リフト | 抱え上げずに移す機械 | 要介護2以上が原則 |
| 自動排泄処理装置 | 排泄物を自動で処理する装置 | 要介護4・5 |
「要介護2以上が原則」と書いたものは、軽度者への貸与制限がかかる品目です。 要支援1・2と要介護1の人でも、体の状態によっては例外として認められる道があります。
買う6品目
特定福祉用具販売の対象は、腰掛便座、自動排泄処理装置の交換可能部品、排泄予測支援機器、入浴補助用具、簡易浴槽、移動用リフトのつり具の部分の6つです。
この6つに共通するのは、肌に直に触れるか、使い回すことに抵抗があるものだという点です。だから消毒して次の人に貸すのではなく、買い取る形になっています。
| 品目 | 暮らしの言葉でいうと |
|---|---|
| 腰掛便座 | ポータブルトイレ、補高便座 |
| 自動排泄処理装置の交換可能部品 | レシーバーやチューブ |
| 排泄予測支援機器 | トイレの頃合いを知らせる機器 |
| 入浴補助用具 | シャワーチェア、浴槽用手すり、バスボード |
| 簡易浴槽 | 居室で入浴できる持ち運べる浴槽 |
| 移動用リフトのつり具の部分 | リフトで体を支える布 |
困りごとから引くとわかりやすい
品目名から選ぶのではなく、困っている場面から引くほうが実際的です。起き上がれないなら介護ベッドと手すり、歩くとふらつくなら歩行器かつえ、トイレが間に合わないなら腰掛便座か排泄予測支援機器、というつながり方をします。
一つの困りごとに一つの品目が対応するとは限りません。 「夜のトイレが不安」という悩みには、ベッド用手すり、廊下の手すり、ポータブルトイレ、センサー付きの照明といった組み合わせが考えられます。どれを選ぶかは体の状態と家の造りで変わります。
19品目に入らないものはどうするか
紙おむつ、床ずれ用の薬、階段昇降機、自助具の食器などは、介護保険の福祉用具には入りません。市町村が独自に助成していることがあるので、地域包括支援センターで尋ねてみてください。
65歳未満で障害のある人は、障害福祉制度の補装具費支給や日常生活用具給付という別の枠組みが使えることがあります。制度が違うので、窓口も市町村の障害福祉担当になります。
出典
- 厚生労働省 介護保険制度における福祉用具貸与・販売の概要(PDF) 2026-08-22 確認
- 福祉医療機構 WAM NET 介護保険サービス一覧 2026-08-22 確認
- テクノエイド協会 福祉用具情報システム(TAIS) 2026-08-22 確認
制度の運用と自己負担の額は市区町村によって異なります。 最終的な確認は担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へお願いします。
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